MAツールの代表格ともいえるMarketo。
そんなMarketoに習熟度を証明する認定資格があるのをご存知ですか?
- Marketo Certified Associate
- Marketo Certified Expert
習熟度に応じて上記2種類の資格が用意されています。
ざっくり分けるとAssociateが初心者、Expertが上級者向けという位置付けです。

そうなんです。
日本ではあまり普及していない資格ということもあり、まだまだ情報が少ないのが現状・・・。

そこで今回、全くの未経験(Marketoにログインしたことすらない)状態からMarketo Certified Expertを取得した筆者が試験の概要〜申込方法〜勉強方法と解説していきたいと思います。
注意ポイント
Marketoは2018年にAdobeに買収されたため現在の正式な認定試験名称は
- Adobe Certified Professional-Marketo Engage Business Practitioner(旧Marketo Certified Associate)
- Adobe Certified Expert-Marketo Engage Business Practitioner(旧Marketo Certified Expert)
となっています。お間違えのないようにご注意ください。
コンテンツ
そもそもMAとは?
具体的な試験の解説に入る前にMAについてご説明させていただきますね。
MAとはマーケティングオートメーションの略称で、日本語に訳すとマーケティングの自動化になります。

下記のプロセスを見ていただくとわかりやすいかと思います。
企業が自社の新規顧客を作り出す際は、匿名顧客の創出→見込み客化→営業→顧客化→ロイヤル顧客化(企業のファン)というプロセスを辿ります。
この一連のプロセスを、各過程において収集されるデータを活用しながら自動的、効率的に行っていくことがMA(マーケティングオートメーション)です。
MAを実行するにあたっては様々なツールが存在しますが、その中でも代表格と言えるものの1つが冒頭にご紹介したMarketoです。
試験概要
問題数 | 75問 |
試験時間 | 150分 |
合格基準 | 70% |
受験料 | 27,000円 |
有効期限 | 2年 再認定を受けるには再受験が必要 |
試験日時 | 随時受験可能 |
試験会場 | 最寄りのテストセンターまたはオンライン
|
公式サイトでは試験時間が90分となっていますが、実際の試験時間は150分でした。
筆者はコロナの影響もあり、PSIという団体が実施しているオンライン方式で受験しました。
自宅で自身のタイミングで受験することが出来るため、忙しい方でも日程の調整はしやすいかと思います。
Examityのオンライン試験は日本語での受験ができないので日本語受験を希望される方は要注意。
申込方法
- 公式サイトにアクセス
- 「受験登録はこちらから」を選択
- Adobeアカウントを新規作成、作成済みの場合はログイン(新規作成時は下記入力後メール認証まで完了すると登録完了)
- ログイン後、スケジュール管理を選択
- Adobe Marketo Engage Expert⇒PSI-Proctored Exam(Test Center、Online)を選択
Adobe Marketo Engage Professionalは別試験のため申込間違いに要注意。
- テストセンター受験の場合
- Schedule→Test Centerを選択
- Select LanguageでJapaneseを選択
- Country/Location: Japan、Enter City/Postal Code: Tokyo、Prederred Month:受験希望月を選択、で検索
- 地図上でテストセンターを選択し、カレンダーから希望日時を選択
- カートの内容を確認し、購入手続きをする(画像は別試験のため金額が異なる)
- 申込確認メールが登録したメールに届く
- Schedule→Test Centerを選択
- オンラインの場合
- Schedule→Remote Online Proctored Examを選択
- Select Languageで言語を選択
- Country/Location: Japan、Timezone: Asia_Tokyoを選択し、カレンダーから希望日時を選択
- カートの内容を確認し、購入手続き(画像は別試験のため金額が異なる)
- 申込確認メールが登録メールに届く
- Schedule→Remote Online Proctored Examを選択
- テストセンター受験の場合
補足
- 試験のキャンセルはPSIは48時間前まで無料
- 1度目、2度目が不合格の場合、再受験は試験実施から24時間経過後に可能。3度目も不合格の場合、再受験は試験実施から2週間経過後に可能
- PSIはテストセンター、オンラインともに日本語受験可
試験当日(PSIオンライン)
- 試験当日は試験開始予定時間の30分前からログイン可能
- 30分前にログインしても順番が来るとすぐに案内される
- 当日必要なもの
- 身分証明書
有効期限内のパスポートが理想的。免許証だけでは対応してもらえない可能性がある(後述) - PC(Windows、Mac)
- 静かな環境(自室、会議室、ネットカフェ等)
- 身分証明書
試験開始までの流れ
- 受験申込時と同じ流れで受験申込サイトへいくと、試験開始時刻の30分前からLaunchボタンがクリック可能となりログインができるようになる
- PSI Secure Browserという専用のソフトを画面上からダウンロード
- PSI Secure Browserを開き、画面の支持に従って設定をする
- PCの内蔵カメラを使用して身分証明書の写真を撮る
- PCの内蔵カメラで自画像を撮る
- PCの内蔵カメラで室内を四方、天井、机上、机下と見せ、カンニング要素がないこと、室内に一人でいることを証明する(モニター等のケーブルも抜いておく必要がある)
- 以上が完了し2〜3分程待つと試験監督から再度身分証明書を提示するようにチャットが届く
- 試験監督は外国の方で日本語でのコミュニケーションは困難。英語が苦手な場合はGoogle翻訳等を活用して頑張るしかないです。(ある意味試験での山場かもしれません笑)
- 上記の理由から身分証明書は英語のものであるとスムーズに完了します。筆者の場合最初に免許証を提示したところ、英語の身分証明書がないかと聞かれたので有効期限切れのパスポートを提示してなんとか完了しました。英語の身分証明書がない場合はオンラインではなくテストセンターで受験する方が無難かと思います。
- 身分証明が完了すると再度室内を隈なくカメラで見せるように指示される
- 以上の手続きが全て完了すると受験時の注意事項がチャット上で説明される(基本的にOKと返事をしていれば問題ないです)
- 注意事項の説明も完了すると、試験開始
試験対策
試験対策に活用できるコンテンツは3種類あります。
マルケト認定エキスパート試験概要およびサンプル問題
Marketo社公式の試験準備ガイドです。
基本的にはトピック別学習分野からの出題が大半を占めるのでここをしっかりと抑えておくことが非常に重要です。
また、日本語と英語でトピック別学習分野の内容が若干異なるのですが、どちらからも出題はあったので両者とも抑えておくとより確実かと思います。
練習問題集
こちらは非公式ですが、一般の方が過去にMarketoの公式サイトにあった問題集をまとめてくださったものです。
155問とボリュームがありますが、ここからも一部出題があったので抑えておくと良いです。
こちらはトピック別学習分野の問題集を一般の方が作成し、Marketoコミュニティに公開しているものです。
余裕があれば復習も兼ねてやっておくのがベターです。
Marketo Docs
Marketo Docs、いわゆるMarketoの取扱説明書です。
トピック別学習分野と練習問題の答えは基本的にこの中に全てあります。
一部答えが見つからない場合はMarketoコミュニティやGoogle検索をすれば見つかります。
補足
- 筆者の勉強時間の目安は約40時間でした。
- 実際の試験問題の出題比率は体感ですが、70%(トピック別学習分野)20%(問題集)10%(初見)くらいです。
- Marketoコミュニティは主に英語ですが試験情報なども載っているので定期的に確認してみると良いかと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
やはりポイントになるのはトピック別学習分野と問題集ですね。
この2点をしっかりと抑えつつ、不明点をMarketo Docsで補っていくのが一番効率的な勉強方法かと思います。
実際の画面遷移に関する問題なども出てくるので実環境が使えれば尚良ですね。
未経験からMAの勉強をしたい!もしくは実務で使用しているがさらなるレベルアップを図りたい!
そんな方におすすめの資格です。
この記事が読者の方のお役に少しでも立てれば幸いです・・・!